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ちょっとご自分のことを考えてみて下さい。誰に対して同意者になりやすいでしょうか。そうすると、その人間関係におけるバウンドリー問題がわかってきます。普通だと誰に「ノー」を言いにくいでしょうか。ある人は利害関係のある人、また別の人は親しい人に頼まれたら「ノー」を言いにくいかもしれません。

それでは、逆に誰を支配しやすいでしょうか。それは攻撃的かもしれないし、巧みにかもしれません。家族に対しては案外支配的かもしれません。日本の女性は弱いとよくいわれますが、家庭においては非常にパワフルで、それは攻撃的でもあるし、非常に巧みにコントロールしているのかもしれません。子どもに対してもわりと巧みにコントロールしている場合が多いのです。社会に出たらどうのこうのと理論整然と言って、「ノー」を言えないようにしてしまいます。気がつかないで巧みに子どものバウンドリーを侵していることが結構あります。

誰に対して私たちは非応答的ですか。地域社会の中ではどうですか。都会では自分の地域に対する責任という面においては、わりと応答しない面もなきにしもあらずです。一方、地方では人の目を恐れて応答するかもしれません。あるいは自分と関係のない人に対しては非常に非応答的ではないでしょうか。周りで何かがあったとしても、喧嘩で誰かが殴られていても、わりと遠まきにして見ていることもあります。

 

b. バウンドリー問題は精神的領域に現れやすい

他人のケアを受け入れようとしない回避者については、医療という面においてはそんなに問題はありませんが、たとえば精神面に関しては、何かよい方法があったとしても受け入れようとしません。「いや、自分たちでしなければ」という方々が多いのではないでしょうか。人間の心の問題というのは、身体的な問題と案外似ているのだということを忘れないでほしいと思います。

 

 

 

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