2. バウンドリーの機能
バウンドリーが確立するとそのバウンドリーがもつ機能が具体的に現れるようになります。そして、現代の社会や家族で問題になっている人間関係の解決に重要なヒントを与えてくれます。
1) よいものを取り入れ、悪いものを入らせない
私たちの中にバウンドリーが確立されていると、よいものを取り入れて、悪いものは入らせないようにします。つまり、自分にとってよいものは自分の中に取り入れることができ、そうでないものは拒否することができるのです。たとえば食べ物ですが、今はあまりにも食べ物が豊富なものですから、グルメの宣伝などにのせられてつい必要以上に食べてしまうのではないでしょうか。カロリーのとり過ぎは生活習慣病につながり、自らの健康を損ねてしまいます。そのような結果がわかっていてもつい食べ過ぎ、飲み過ぎてしまうのは、その人にバウンドリーが確立していないからです。食べ物が十分にない時代はバウンドリーがあるかないかはそんなに問題ではありませんでしたが、食べ物があふれている現代は、何をどの程度食べるかを自らが判断し、自分の身体によい食べ物を必要な分だけ食べ、それ以上は食べないようにしないと健康を保つことは困難となります。
また、よいものを取り入れ、悪いものを入らせないということはセキュリティ・システム、防犯システムに似ています。このシステムがきちんとできていると泥棒が入ろうとしても、追い払うことができます。