1. バウンドリーとは何か
1) その定義
バウンドリーとは、所有地の境界線のことです。家をもっている方は自分の所有地があるわけです。マンションの場合には共有になりますから、あるといえばあるし、ないといえばないわけです。
たとえば自分の所有地を持ち、そこに家が建っているとします。周りにも隣家があり、それぞれの家には境がわかるような印があるでしよう。ある家は塀が建っていることもあるし、あるいは垣根で囲まれていることもあります。境石だけで何もしていない家もあるかもしれません。
バウンドリーというもともとの英語の意味は境界線です。ここまでは自分の家の敷地で、そちらは隣の家の敷地ですというのが、バウンドリー(境界線)ということです。したがって、ここでは、自分自身を定義する境界線という意味で用います。
2) 目的
バウンドリーの目的は、私たちにどこまで責任があり、どこから責任がないかを教えることです。したがって家の中は自分に責任があり、ごみが落ちていればごみを拾い、また、敷地内に草が生えれば草をむしるといったように、その中をケアする責任があります。隣の家のことはどうでしょうか。たとえば隣の家の中にごみが落ちているとします。こちらからそれが見えても、わざわざそこに行ってそのごみを拾うことはしないでしょう。また、隣家の庭に雑草が生えているとします。気になってしようがないという人はあまりいないと思いますが、たとえよい目的のためであっても、隣の敷地に入っていったらどうでしょうか。