2) 緑地の保全と管理
(1) 狭山丘陵における緑地の保全
狭山丘陵では、村山貯水池(1927年)および山口貯水池(1932年)の竣工以来1980年代にかけて遊園地やゴルフ場、各種スポーツ施設、大規模住宅団地、大学進出等の開発が相次いだ結果、その過程において丘陵の保全を望む市民運動の輪が大きく広がったという経緯がある。このような市民運動の成果は、丘陵の縁辺域における緑地指定や公園指定というかたちで蓄積され、その後1990年代に始まる埼玉県および東京都による広域的な公園整備事業への大きな布石となっている。この間の主な保全についての経過を表II-1-2に示した。