2]利用の目的
「住んでいる」または「一度以上行った」と回答した405人を対象に狭山丘陵に行く目的を3つまで選択してもらった。
「自然に親しむ」66.8%、「レジャーを楽しむ」43.1%、「アウトドア・スポーツを楽しむ」21.7%の順で多く、「自然観察」、「文化に親しむ」は共に12%程度にとどまった。この傾向は市町別、地域別、男女別にみてもほぼ同じであったが、世代が下がるほど「レジャーを楽しむ」や「アウトドア・スポーツを楽しむ」を選択し、他の項目は世代が上になるほど選択する傾向がみられた。
3]利用しない理由
「一度も行ったことがない」と回答した46人を対象に、その理由を4項目から1つ選択してもらった。
「行く機会がないから」が圧倒的に多く76.1%であった。「狭山丘陵を知らないから」と回答した人も15.2%あった。「行く機会がないから」と回答した人は、丘陵から遠い地域の居住者ほど多かった。しかし「交通の便が悪いから」と答えた人は1人だけであった。
(4) 狭山丘陵に対する評価について
問4では、狭山丘陵に対する評価として「精神的やすらぎを与えてくれる」、「身近な自然として大切である」、「経済的利益をうんでくれる」、「子どもや孫の世代に伝えていく価値がある」、「地域の文化をはぐくんでいる」の5項目について、それぞれ「とても思う」、「やや思う」、「あまり思わない」、「まったく思わない」の4段階で回答してもらった。
この問では、その内容が抽象的であったためか、無回答が17.7%あった。
「精神的やすらぎを与えてくれる」、「身近な自然として大切である」、「子どもや孫の世代に伝えていく価値がある」の項目では、「とても思う」と「やや思う」を合わせた肯定的な回答がいずれも85%を超えていた。「地域の文化をはぐくんでいる」の項目に対しても肯定的な回答は70%を超えていた。
これらに対し「経済的利益をうんでくれる」の項目では、「あまり思わない」が最も多く48.7%、「あまり思わない」と「まったく思わない」を合わせた否定的な回答が60.4%となり、肯定的な回答は21.9%にとどまった。
これらのことから、狭山丘陵に対する評価は総体的に高いが、「経済的(物質的)」な面よりも「精神的」な面でひじょうに評価されているといえよう。
なお、これらの回答は市町別、地域別にみてもほぼ同様な傾向を示した。