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d)20T未満の船舶を集計すると「合計」79.2%(40.0%)、「港内」24.7%(25.1%)、「3SM以下」41.4%(42.0%)、「3〜12SM」8.9%(50.7%)、「12〜50SM」2.4%(73.0%)、「50〜100SM」0.4%(83.3%)、「100〜200SM」0.8%(16.8%)、「200〜500SM」0.3%(100%)

e)20T未満の集計でも、距岸距離の増大に従って漁船の比率が増大することは5T未満と同様である。

f)「港内」「3SM以下」の傾向が5T未満と大差ないのは20T未満のプレジャー・ボートが多いからと思われる。

 

以上極めて浅薄な考察しかしなかったが、新しい海上交通の傾向が顕著に現れているように思われる。

1)プレジャーボートの増加によって、新しい海上交通人口が増え、これ等は陸上の車と同じように、操船の技術も安全に対する感覚も持ち合わせていない。

2)陸上のオートバイと同じ感覚で水上スクーターが増加している。海上では騒音の規制もなく、環境破壊、沿岸漁業の妨害等が多く報告されている。

3)これ等による海難が年々増えていることは明らかで、陸上と同様に罰金制度その他を真剣に考えなければならない時期にきているのではなかろうか。

本稿ではこれ等が目的ではないので、船の設計に直接関係あることとして、「材質、構造の欠陥」による海難が全海難の10%近くあること、非救助隻数比率で復原性に直結する浸水、転覆が重大であることを指摘して、これ等を含んだ370年前の転覆沈没事故の教訓に繋げよう。

 

[参考文献]

1)平成9年版「海上保安の現況」

2)平成10年版「海上保安の現況」

3)海上保安統計年報Vol.49(H.10.1.1.〜H.10.12.31.)

 

 

 

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