IV. 工作法の相違によるFRP二次接着継手の強度に関する研究・その2
1. 概 要
平成7年度に工作法の相違によるFRP二次接着継手について静的試験を実施した。しかし、その結果からは工作法の相違による優劣を判断することは困難であったために、引き続いて平成8年度では、動的試験(疲労試験)を実施した。
2. 実験計画
2.1 試験板の仕様
試験板の積層構成及び積層要領等の仕様については「その1」の場合と同一であるから参照されたい。
2.2 使用試験機
1) ロングスパン疲労試験機
ロングスパン法による4点曲げ疲労試験は、島津製作所製の油圧サーボ型疲労試験機を使用した。秤量は最大±5.0トン、繰り返し速度はDC〜10Hzまで。
2) ショートスパン疲労試験機
ショートスパン法によるせん断疲労試験は、島津製作所製のサーボパルサEHF-UB5-20L型油圧式疲労試験機を使用した。秤量は最大±5.0トン、繰り返し周波数はDC〜10Hzまで。
3. 試験成績
3.1 ロングスパン疲労試験
二次接着施工試験材を用いロングスパンによる4点曲げ疲労試験を行った。試験要領を図3-1-1に示す。内スパンが300mmと大きいのは、継手部が内スパンの中にくるようにしたためである。したがって、内スパンとなる荷重点は左右共に母材部である。