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板配材では、[図3.3.4 ブロック組立基準線]に見るように、最初に縦横基準線の入った板から並べるが、その時は、前もって準備されたストッパーに板のストッパー位置マーキンを当てるように置けばよい。

ランディング情報から持ってくる「構造線」マーキンは、あとの組立工程で板継ぎ後にブロック仕上げマーキンがあるにしても、そのときに差異がなければ確認で済む。

 

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図3.3.4 ブロック組立基準線

 

もっとも、これら組立工程用の情報の加工時マーキンは、必須ではない。だから数値現図以前は、精度が出ず二重手間とされて、採用されなかった。だが、もともと造船工作においては、一般に船殻ブロック精度と組立工程の回転が最重要の課題とされており、外板ブロック工作のシステム化で自動的に取込むことにしたのである。もちろん使う必要がなければ、外せるようにしてあり、実際にストッパーは省略される向きが多い。

 

採否いずれにしても、このため外板展開計算を行う前に、ブロック切直しフレームを利用して、後述の外板組立用格子治具計算や仕上げマーキン計算を先行する。さきに[図3.2.1 曲り外板システムフロー]で、処理順序1]〜6]について触れた通りである。

 

また、これまでの工作法の延長で、ブロック構成部材全般に、基準線としてW.L/B.Lが必要であれば、指定入力にてマーキンさせるようにできる。

 

3.4 外板組立用格子治具

さきにブロック切直しの概念を紹介したが、ここでは具体的に定点治具の計算内容に立ち入る。

 

3.4.1 組立定盤の設定

一般的には[図3.4.1 外板組立用治具の座標系]に示すように、外板を定盤上にできるだけ水平に安定して置くためには、外板の重心から外板に下ろした垂線の足下の位置で、定盤に接するように決めれるとよい。ただし厳密さはそう重要ではないので、近似的に外板の相対する辺の中点を結ぶベクトルA,Bの外積、N=A×Bを定盤面の船体座標系における法線ベクトルとして採用することができる。

 

 

 

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