3.2.3 システムの進化
以上の説明で「ブロック切直し」と「単板切直し」とは、組立板継か撓鉄加工かの単なる定盤系の違いであると判るであろう。
実は、このSHELLシステムの当初(4半世紀前)は、すべて組立定盤系で一般化し、この座標系で外板展開もやるようにしていた。建造工程を逆に辿ることで、後工程で必要な情報をNCマーキンで盛り込めるはず…という発想での一本の流れとし、外板1枚での単独処理は、必要に応じて特例として選択する方針としていたものである。切直し計算の負荷が、当時の大型機でも重く、処理時間を要したことも裏の事情であった。
ここで寄り道になるが、これからシステム開発の機会は少ないと思うし、またシステムの本意を理解するには初心に立ち返るのが早道なので、初期設計内容を振り返って、当初の[表3.2.1 システム運用一覧表]を見てみよう。