作画現図の定点は、だが、[図3.2.5 定点支持組立定盤]の船系のように、○-○印のブロックの基準中央フレームの弦に平行な格子方向にしか選べない。
数値現図には、その制約はない。
[図3.2.6 船系と定盤系]に見るように、定盤平面とその座標系が任意に選べ、その座標系に基本データを変換して、定盤の定点格子枠で切直せば、別冊『原寸型・定規』で詳しく説明した定盤座標系の組立曲面線図が得られる。
では船体曲面への定点高さは、どう求めるか。
前章フェアリングで紹介したように曲面の基本データには、点列タブシルと格子オフセットの2通りに持ち方がある。ここでは格子オフセット・データを使う。もし、その様式になってなければ、さきの I/Fファイル作成の段階で準備しておく。
この格子点群は[図3.2.7 曲面の格子近似]で判るように、4辺形パッチで曲面を表している。この格子点の3個を選んで3角形を作れば、別冊『現図展開』で強調したように1平面が決まる。
数式で言えば、
平面: ax+by+cz+d=0…は、3点(x1,y1,z1)(x2,y2,z2)(x3,y3,z3)の代入により解ける。つまり曲面は、3角面パッチで近似できるのである。曲面への高さなどは、線と曲面の交点で求まるが、必要に応じて、この近似平面にすれば、先に見た[図3.2.4 直線と面の交点]と同じとなる。