これらの数値バッテン機能を使って、船型計画において(弾性変形する)撓いバッテン/(塑性変形で任意に形づくる)自在曲げ定規/(固定形状を選択する)雲形定規で描かれた当然ラフでしかありえないラインズ図面から、その意図を生かして近似するよう、精密にフェアリングすることになる。
2.1.5 面としての取り扱い
本来、船体曲面は"面"であって"線"ではない。だが、図面や現図床のような2次元平面上で3次元曲面を表現し、作画で取り扱うには、ラインズのように線群で置き換える他に適当な方法がない。
ところが、コンピュータの登場で、この制約はなくなり、曲面がそのまま3次元データで空間形状として取り扱えるようになった。線の数式が、面の数式に拡張されれば、いきなりモデル化できるからである。
「線を回す」を「面を張る」にするには、これまでの説明での、線での点を、面での線に、読み替えればよい。連続性の定義は点から線に格上げされ、線の端点は面の端縁となり、線を構成する長さのある線分は、面では端縁で区切られた面積をもつ「パッチ」に変わる。異なる布切れを継ぎ合わせたパッチワークを想定するとよい。