1.2.1 移行の準備確認項目
システムの選択に先立って、現状から「どのようになるのか」「どうしたいか」を洗い出しておくとよい。そのことがシステムの調査項目になり、各項目をつぶさに関係者でそれを協議することで、導入後のイメージが明確になるからである。
個別の造船所の具体的ありようは異なり、項目毎の詳細な内容説明は、多岐に渉っていて、本書の目的からは拡散しすぎるので省略する。
*設計
既存の単独や専用の設計システムがあれば、そのインターフェイス:取合いのデータ受渡しが問題になる。また数値現図は作業が設計と同じ場所で隣接して行なえるので、こと現図に関する情報伝達:図示記入は簡略にできる。
船型線図: −
計画用と建造用の区分/タイミング、船舶諸計算との関連
フェアリング(首尾端板逃、KL部の折れR,外面フラッシュ)
ランディング(左右舷非対称、外板・肋骨の発注素材寸法)
船殼図: −
図面(目録、承認図の作成範囲、詳細表示の省略、工作用への追記、変更連絡の要領)
部材表(作成目的・配布、部品名・番号の体系、舷区分・製造数、下地処理)
船殼標準: −
構造寸法(貫通・断接: インターコスタルの符号、モールドライン板逃・表示)
寸法指示区分(スペースなり、板沿い、ガース長、略スケール、累積)
材料(規格・特種材符号、形鋼寸法表現、素材の切代)
端部詳細(形状・寸法、設計図/一品図での符号、手切での半自動切断)
開孔・スロット(寸法、設計図/一品図での符号、手切/NCでの半自動切断)
部品(肘板:ブラケット類のパタン、開孔補強、スロット塞板: カラープレート)
艤装図: −
船殼への罫書(支持台取付・塗分線の位置などの依頼要領)
船殼への開孔(位置・寸法の連絡要領)
船殼工程での取付(手掛足掛の符号と位置、船名・吃水文字の連絡要領)