資料II
◆異業種企業との連携により高付加価値製品の開発に成功した事例
作業工具の製造業を営むB社(新潟県、従業者数30人)はかつて売上高の40%が輸出向けであったが、昭和60年以降の急激な円高により輸出向けの売上が落ち込み、内需向けの売上拡大を図る必要があった。しかし、国内では関西地域の企業の方が知名度が高く、当社が立地している地域の製品はデザイン面で劣るとの評価が主流であった。そこで、昭和62年に新潟県工業技術センターの呼びかけにより当社を含む作業工具業者、プレス業者、印刷業者、企画・デザイン業者等が集まり、デザイン研究会を発足した。同研究会では会員相互の交流によりデザインの研究開発を行い、当社においてもこうした研究の成果として高付加価値型の六角レンチを開発した。新製品は六角レンチのグリップ部をプラスチック製のものとすることにより、手に馴染みやすいデザインを用いた点が特徴である。また、平成6年度通商産業省選定の「グッド・デザイン(Gマーク)商品」にも選ばれている。(平成7年度中小企業白書)
◆目的を新製品開発に絞り込み成果をあげている異業種交流グループの事例
A異業種交流グループ(大阪府)は、地域の企業間交流の活性化を目的とした東大阪市の呼びかけに応じた48社を、東大阪市が業種等を考慮して二つのグルーブに分けたことにより、平成7年11月に24社で結成された。同グループでは、新製品の開発に目的を絞り込み、メンバー各社が業務内容や得意分野を紹介し合い互いの経営資源を十分に認識することから活動を始めた。研究テーマの検討を重ねる中、射出成形金型メーカーより「エンドユーザーから出される使用済みのポリプロピレン製糸巻ボビンが、糸屑付であるために再利用できず、やむなく焼却処分している。年間40トンに及んでおり、リサイクルする手段はないものだろうか。」との問題提議がなされ、これに応じて、プラスチックの異形押出成型メーカーが研究を開始。その結果、糸がついたまま粉砕し、ポリプロピレンに適度に糸屑が混ざった状態で板状に押出成型すると、板の表面に木目調の模様ができ、かつ強度が増すことが判明した。印刷、包装、土木、金型、機械装置等の多岐に渡るメンバーが幅広く知恵を出し合い、この素材を使って、芝生の根切り、花壇のエッジ等の新製品開発に成功し、昨年3月にはメンバーの共同出資により株式会社を設立。その後、同素材を用いた駐車場向けの芝生養生シートの開発にも成功し、様々な方面から問い合わせが相次いでいる。(平成10年度中小企業白書)