地方公共団体の多くでは、行政文書や資料が担当者中心に個人管理される現状にあり、行政文書などの重複管理や不要文書の氾濫が生じがちである。
これらの問題を解決するためには、前項で記述した文書管理改善のための管理手法として、紙文書のライフサイクルを管理するファイリング・システムと、電子的な手段による文書管理システムによる改善の二とおりのアプローチが考えられる。
(1) ファイリング・システムによるアプローチ
ファイリング・システムによるアプローチは、組織的な行政文書の管理を実現する方策として効果の大きい仕組みである。庁内LANやパソコンなどの情報インフラは基本的に不要な仕組みであり、情報インフラの整備費用を抑えた上で庁内の文書管理の周知徹底を図る仕組みとして評価できる。