2.6.2 N.O.S.品名又は包括品名の場合の追加の情報
N.O.S. 品名又は包括品名は、そのPSNがカバーする物質又は物品の範囲が広い故に危険物リストに記載されているPSN書き振りのみでは危険物に係る事故発生の際に正しい応急措置を判断できないものがあります。そのため、N.O.S.品名又は包括品名を船積書類に記載し又は輸送物に表示する場合には、追加の情報として公的に認められた化学名、危険性の最も有効な要因となる2を超えない成分名等を( )で囲んで追記しておくことが要求されます。
[ホ緇
1]包括品名(Generic entry)
有機過酸化物B(液体)(ターシャリーペンチルパーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート)、
クラス5.2、国連番号3101、容器等級2
ORGANIC PEROXIDE TYPE B,LIQUID (tert-AMYL PEROXY-3,5,5-TRIMECHYLHEXANOATE),Class 5.2, UN3101, PG II
2]N.O.S.品名(Not Otherwise Specified : N.O.S.)
"その他の引火性液体(エタノール及びドデシルフェノール)、クラス3.2、 国連番号 1993、容器等級2、(-18℃c.c.)、MARINE POLLUTANT"
"FLAMMABLE, LIQUID, N.O.S. (Ethanol and dodecylphenol), class 3.2, UN 1993, P.G. II, (-18℃ c.c.), MARINE POLLUTANT"
2.7 国連番号
国連勧告の危険物リストにPSNとともに示されている4桁の番号を国連番号といいます。国連番号は、いわゆる「危険物の認識番号」としてPSNと共に広く利用されています。
国連勧告(第10版1997年)の危険物リストには、UN 0004からUN 3356までPSNに対応した約2500個の国連番号が記載されています。国連番号の記載又は表示の方法は、"UN"の文字に続く4桁の国連番号を記載します。
[例] "UN 1993"
3 容器包装
危険物は、容器包装が施されることにより通常の運送状態において危険な状態にならないようにすることによって安全が確保され始めて運送が可能となります。ここでは、危険物運送用の容器の種類(容量、形態、機能別)、容器コード、容器性能試験、容器検査制度及び容器の選択について説明します。
3.1 容器包装の種類
個品運送に使用される容器包装は、容量又は機能により次のように区分されます。
(1) 容量による区分
1]小型容器(450リットル以下)
ドラム、袋、箱等
2]中型容器(3,000リットル以下、IBC : Intermediate Bulk Container)
金属製IBC、硬質プラスチック製IBC、プラスチック製内容器付複合IBC、フレキシブルIBC、ファイバ板製IBC及び木製IBC
3]大型金属容器(450リットルを超えるもの)
ポータブルタンク、タンクコンテナ等