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1.7 まとめ

危険物の海上運送等における安全の確保は、本章の冒頭でも触れたように、船舶安全法を上位法令とし、危険物等の運送及び貯蔵に関する事項、その他船舶の航行上の危険防止に関し必要な規定を定め、必要な罰則を設けた省令が、危規則であり、一省令としては他に例を見ない膨大な本文と関連告示による規定内容を擁している。このことからもわかるように、本章においては、危険物を海上運送する場合における危規則上の全般的な概要を述べたにすぎず、船舶所有者の義務規定や放射性輸送物作成者等の関連規定についてはほとんど割愛している。また、荷送人や船長の、本章では尽くせなかった義務規定や危険物の分類ごとの詳細な規定についても、個々のケースにより安全確保の観点から重要な内容が漏れていることと思われるので、本稿を、危規則を理解する上でのイメージ作りとして活用し、危険物の海上運送等の実際にあたっては、危規則の各条項及び告示の詳細基準を遵守することを願う。

また、危険物運送に関しては、危険物コンテナに対するコンテナインスペクションプログラムが欧米により行われているほか、IMOにおいても勧告であるIMDGコードを2002年を目途に強制化することが検討されており、国際的にも安全基準に適合した危険物運送の実施が強く要請されている。この点からも、IMDGコードにほぼ全面的に準拠した危規則の遵守を願うものである。

 

 

 

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