1.5.2 個品運送に係る規制
危険物を船舶により運送する場合における安全の確保は、当該危険物を収納する容器及び包装とそれらの船舶への積付方法との総合的な積で得られるものであり危険物運送における基本原則であるといえる。
1.5.2.1 危険物の容器、包装及び標札
危規則第6条第1項において、危険物の荷送人に対してその容器、包装及び標札(正標札及び副標札。以下同じ。)(図1.5.2.1参照)について定められた方法(告示別表第1〜第8に品名ごとに容器、包装及び標札を規定している。本章末参照)によるべきことを義務付けている。したがって、危険物を海上運送しようとする場合に荷送人は、当該危険物に対する容器、包装及び標札を告示別表で調べ、そこに定められた範囲内の容量(質量)並びに内装及び外装を施し、標札を表示してはじめて海上運送ができる状態とすることができる。これら危険物運送に使用する容器及び包装等の規格、強度等の性能基準については「容器等級」が別表中1から3までの数字で示されており、昭和62年1月1日からすでに施行されている「大型金属容器」同様、小型容器及び中型容器についても、運送要件として性能基準が平成3年1月1日より(一部の中型容器については平成7年1月1日より)施行されている。
また、告示別表第3〜第7中、同一品名において、複数の容器等級が掲げられている場合は、同別表備考の試験方法及び判定基準により容器等級を決定しなければならない。