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これは、(財)日本情報処理開発協会(JIPDEC)が公募した99年度第三次補正予算を利用した実験プロジェクトであり、30数企業・団体が加入し、実際の取引に基づいて、貿易手続きを電子的に処理することが可能であることを実証し、その後の実用化に供することを目的として、ソフトウェア、ルール等を準備している段階です。実証実験は本年4月〜8月にかけて行われる予定です。

(1) 研究段階

1997年夏、二つの研究会が組織されました。

一つは、銀行、保険業界を中心とし、貿易、海運その他の関係業界をアドバイザーとする研究会で、(財)金融情報システム協会(FISC)が事務局となりました。

1998年2月に「クロスボーダー取引における金融EDIに関する研究会・報告書」として纏められています。

法制度面の議論として、船荷証券をめぐる取扱いが法体系により異なるが、「指図による占有移転」(民法184条)の具体的方法について定めておけば、その範囲で書面形式の船荷証券が有するのとほぼ同等の物権的効力を確保することが法的にも可能である、との結論になっています。

今一つは、(財)日本貿易関係手続簡易化協会(JASTPRO)に設置され、野村総研が事務局となった「貿易金融EDI調査研究会」です。

後者は、貿易に関係する業種、商社、船会社、航空会社、通関・海貨、銀行、損害保険の間の連携・意思疎通を目的とした研究を行い、BOLEROの評価を行いました。二つの研究会の結論は、いくつかの不明な点は残るものの、BOLEROの提案、世界に業界横断的な電子商取引の場を設置する、は評価に値する、との報告を纏めています。

(2) エデン実験段階

1997年12月、一つの実験プロジェクトが開始されました。「貿易管理手続簡素化のための流通性書類の電子化プロジェクト」、略称をEDEN(Electronic Delivery of Negotiable documents)と称します。

実験に参加するユーザー8社(商社3、船会社2、銀行3)とベンダー6社が運営委員会を組織し、設計・開発、実験の2つのWGを置き、熱心な討議を経て、実験の目的、方法、範囲、評価方法等を定めて行きました。結論を要約しますと、

1]目的:船荷証券を中心とする電子書類交換の実験を行い、貿易金融取引のEDIかが可能であることを実証する。

 

 

 

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