2.2 新システムへのシフト可能性貨物の抽出
2.2.1 シフト可能性貨物の考え方
本項では、航路別の全物流から高速貨物等“新海上交通システムへのシフト可能性貨物”の抽出作業を行うが、シフト可能性の判断については、新システムが既存の輸送手段と同等、またはそれ以上の機能を備えることによりシフトが図られるとの考え方に立つこととした。
また、シフト貨物品目の抽出にあたっては、センサスデータにより分類されている8品類75品目の中で、まず新システムへのシフトが不適合であると判断される貨物を選定し、それらを除いた品目を対象として、(1)「指標」による評価、(2)既存調査結果報告書を基にトラック運送事業者による取扱い上位品目、および(3)フェリー会社に対する海上輸送上位品目等に関するヒアリングにより出現頻度の高い品目を「シフト可能性貨物」とすることとした。
本項で使用した資料およびデータの整理は以下のとおりである。
1] 貨物流動量等に関するデータは「第6回物流センサス」を用いる。
2] 同資料中の「(IV)都道府県間貨物流動編」により各港湾後背地を対象として県間貨物流動量のデータベース化を図る。
3] 貨物流動トン数はセンサスに示されている3日間データとする。