1.2.3 新海上交通システムの試設計
ニーズ調査評価を踏まえ、新海上交通システムについて以下の項目の試設計を行う。
(1) 航路の選定
貨物集配力、および貨物種類等特性から判断し、望ましいと判断される航路選定を行う。
(2) 各寄港地停泊時間の設定
現状の荷役能率からみた荷役時間、およびその他機関メンテナンス、船用品補給等に要する時間の設定を行う。
(3) 投入船舶の主要目等
船型、貨物最大積載量、機関馬力および速力等、新海上システムに投入する船舶要目を検討する。
(4) 初期投資額およびランニングコストの推定
新海上交通システムの試設計をもとに、初期投資額(港湾施設関係、新船舶建造費)およびRORO船運航にかかる収支試算を行う。
1.2.4 炭酸ガス削減量及び新海上交通システム導入の費用対効果
(1) 新海上交通システム導入による炭酸ガス排出削減効果
九州⇔南関東、九州⇔関西の起点および終点、各ルートにおけるパターンを設定し、トラック輸送と海上輸送時のCO2 排出量の試算結果を比較することにより、新海上交通システム導入による炭酸ガス排出削減効果を定量的に把握する。
(2) 新海上交通システム導入の費用対効果に関する検討
費用対効果は新海上交通システム導入に対する投資に対し、環境問題、労働環境問題等を踏まえた我が国全体の物流体系の再構築に効を奏するものとして取りまとめを行う。
1.2.5 とりまとめ
本調査結果について、以下のとおりとりまとめを行う。
(1) ニーズ調査
本調査結果に基づく提案航路にシフト可能性のある貨物品目およびトン数等についてとりまとめる。
(2) 新海上交通システムの構築
貨物ニーズを踏まえ、新海上交通システムについて、1]航路および寄港地、2]投入船型、3]次世代港湾に対する提言についてとりまとめを行う。
(3) 地球温暖化防止にかかる費用対効果
新海上交通システム構築に係る費用と地球温暖化防止に対する効果についてとりまとめる。