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b. センシティビティ・プログラムの実施方法

 

アムトラックのトレーニング・プログラムは以下の規則に基づいている。Amtrak's ADA Requirementsとしてまとめられているが、根拠は運輸省のCFR(Code of Federal Regulation=連邦規制関連法)(49 CFR Parts 37 and 38 : 交通事業者が対応する運輸省のADA規則の37および38)であり、駅舎、車両の仕様、提供されるサービス、従業員のトレーニング等の規則が網羅されている。アムトラックでは表3-2-2に示す主要項目において運輸省のADA規則への対応が求められる。

 

表3-2-2 アムトラックにおけるADA施行規則への対応項目

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トレーニングは社内の担当者および外部からの講師により行われる。一般従業員向けのADAに関するトレーニングの実施例を表3-2-3に示した。ADAが交通事業者に求めているものを学んだうえで、障害の理解へすすむ。特徴的なのは、障害者の移動の需要が増え、マーケットとして拡大していくことに着目している点である。事実、アムトラックの高齢者・障害者割引運賃の収入の変化を示すデータでも、高齢者・障害者の旅行する人は増加している。増加の背景には、車いす使用者の多くが航空機ではトイレを使えないケースが多いので、特に列車での移動を望んでいることも影響していると考えられる。

 

表3-2-3 一般乗務員向けADA研修の時間割

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