日本財団 図書館


6.3 WG2座長報告 : 1999-04-08ユトレヒト大学におけるWG2ミーティングは下記の委員でおこなわれた。

Dr.H.ズワーガ(座長)Mr.S.バンデルマイン(幹事)以上オランダDr.D.フィッシュマン、Dr.J.フォスター、Mr.B.グレイ、Mr.J.ウオール、以上英国計6名

当会議の前にブラガ氏(オーストリア)および加藤久明氏より貴重な報告を受けた。次回のミュンヘン会議でその報告を聞くこととする。

1. WG2の出席関係者はそれぞれが自分の立場を明確にする必要がある。特に自国がPメンバーか0メンバーかを確認すること。なぜならば、15年にわたってその作業が休止していたからである。Dr.Dフィッシュマンが指摘したことは、ISO/TC145の実務をするに当たってはPメンバー資格のなかで0メンバー資格が与えられ、それが他のISOのPメンバーにとっても有効になる。そこで次回のミュンヘン会議の後でTC145の幹事はWG2関係者全員の地位の確認を行う予定である。

2. WG2はISO/TC145/SC1の目的であるISO/TR7239の改正について、作業手続きの全体の提案と照らし合わせて、より完全な技術文書に改正することが要求された。

3. SO/TR7239(一般案内用図記号の開発と適用原則)改正の主眼は、手続きをより効果のあがるイメージにすること。視認性(理解性・識別性)については95%の高基準が求められている。ズワーガ氏は新しい作業手順を作成し、これまでのTR7239の中にあるサイン設置書(アネックスC)は除いて、すべてを付属書とする。(N277)

6.4 WG4座長報告 : SC1のもつ3つのWGについて、それぞれのその分野を超えて2日にわたりユトレヒト大学で協議を行った。1999年11月マドリッド会議報告に関しては、説明を恐れて妥協に同意し時間を浪費するよりも、IS07001の図記号全体を含めてその標準化を考慮することが確認された。新しい見直し案では今日各国で使用されている図記号に文化的な要請やデザイン改善などが加えられるようデザイナーに対する余地を残すこと。標準図記号は文言による標準図材を含むため、テストされる主要セットの中での変形デザインも、用語を伴った上で適切な図材が必要となる。またテスト手続き上、テストセンターへの信任、財政、優先が討議された。WTOの調査を助ける今後の作業は、IS09186とTR7239の改正のための図記号優先リストの最終検討である。これにはテストセンターの設立とその運営について、さらに必要経費の問題があるが…。安全図記号との関係ではそこに多少の矛盾があるが、安全ということが常に先行していることを了解した上で基本となるイメージは変わらないこと、つまり肯定、否定を問わず同一のイメージを採用することである。例えば一般案内用図記号の水泳を示す図形は、否定では丸に斜めバーが加わって表わされる。そこで図記号のデザインは、図記号を構成するディテールが失われないような注意が必要となる、などが討議された。一般的否定を示すには、丸と斜めバーによるのか、あるいは対象物のみにXを付けるのか、といった「何が否定を示すか」という全体の要素から判断しなければならない。(注 犬の排泄物禁止は、犬と排泄物の双方を否定するのか、あるいは排泄物のみを否定するのか…といったことである)。

ベルギー型矢印についてはISO/IEC/JWG11委員会でIS07001に含めることを決定した。以上を報告し、併せてユトレヒト大学及びズワーガ教授に対して感謝した。(N278)

7. 一般案内用図記号・日本国内委員会(JNC特設グループ)発足の報告 : (N282)

運輸省運政・消費者行政課長・盛山正仁氏が1999-04-22に発足した一般案内用図記号・日本国内委員会の紹介を行った。これは運輸省外郭団体の交通エコロジー・モビリティー財団に関係省庁、学識経験者、障害・高齢者、交通事業者など約40名からなる委員会を設置したこと。日本国内における一般案内用図記号の標準化を図るために当該図記号の収集、分析、デザインの検討、改善、認知テスト等を2〜3年を目処として行うものであること。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION