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2. 候補図形のリ・デザイン

 

2.1 学識経験者によるコメント依頼

 

詳細デザインに入る前に、今後の開発を円滑に進めることを目的として、委員会案に対してデザイン学研究の立場から、「日本デザイン学会(以下、「学会」という)」のコメントを得ることとした。これを受けて、学会では学会内に「一般案内用図記号デザイン検討委員会」を設立した。

 

○依頼内容

1)委員会提示の候補図形案と表示事項に対する専門的、学術的な意見

2)必要な項目のデザイン改善案

 

2.2 図形のリ・デザイン

 

スタイル上の統一性を確保するため、また図形の審美的な水準を国際的に評価されるレベルに高めるために、図形のリ・デザインを専門家に委嘱することとした。専門家の選出等にあたっては、サインや図記号等の視覚表現を研究する国内の代表的な団体である「社団法人日本サインデザイン協会(以下、「SDA」という)」に依頼することとした。これを受けてSDAでは、協会内に「SDA図記号制作監修特別委員会」を設置した。

 

○依頼内容

1)複数の図記号造形専門家(個人または組織)の本委員会への推薦

2)本委員会で決定された造形専門家(1者)への制作委嘱及び制作監理

3)本委員会への成果物の提出と承認

 

2.3 与条件の整理

 

1)図記号制作のためのデザイン基準

 

図記号制作段階におけるデザインの基準は、JIS Z8250「図記号通則」、ISO/TR7239「一般案内用図記号を使用するための制作及び原則」等を参考にすることとした。そこでは、図記号の視覚デザイン基準、図形と枠との間の相互作用、図記号の大きさ及び色調の対比等が述べられている。また、出来上がった図記号を使用する際の基準(図形の最小寸法や色彩、コントラスト等)については、成果物の「附属書」として添付する方法を検討することにした。

 

033-1.gif

 

3)リバーサル図形の扱い

 

図記号は、安全、禁止、注意、指示図記号を除き、白地に黒色の図材を原則とするが、反転(リバーサル)の状態で使用されることもあるので、その旨、配慮して制作することとした。なお、反転作業は委嘱作業に含まない。

 

 

 

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