2) 百日咳
1]百日咳菌の飛沫感染。潜伏期間は6〜15日。独特な咳が特徴。小さい乳児では無呼吸発作や肺炎、脳炎などの合併では死亡の怖れ生命に関わることがある。成人でも罹患はする。予防接種が有効。乳児期に済ませておきたい。
2]特有な咳が消失するまでは出席停止とする。
3) 麻疹
1]麻疹ウイルスの飛沫感染。きわめて伝染しやすく、潜伏期間は10〜12日。感染力がもっとも強いのはカタル期なので予防し難い。高熱と特有の発疹が特徴だが、肺炎、脳炎等の合併症が今日でも怖い感染症。1歳になったら早々に予防接種をしておきたい。
2]発疹に伴う発熱が解熱して後3日を経過するまでは出席停止とする。いったん解熱しかけてから再度高熱を伴って脳炎を発症することがあるので注意したい。
4) 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
1]ムンプスウイルスの飛沫感染。唾液腺、とくに耳下腺の腫脹が特徴。合併症として無菌性髄膜炎が多く(およそ2%)、難聴の原因としても注意を要する。潜伏期間は14〜24日。予防接種は生ワクチンが有効だが、任意接種。
2]耳下腺が腫れている間はウイルスの排泄が多く、腫脹が消失するまで出席停止。
5) 風疹
1]風疹ウイルスの飛沫感染。バラ紅色の発疹とリンパ節の腫脹が特徴。まれに髄膜炎、血小板減少性紫斑病の合併をみる。潜伏期間は14〜21日。予防接種が有効。
2]赤い発疹が消失するまで出席停止。
6) 水痘(みずぼうそう)
1]水痘ウイルスの飛沫感染と直接接触感染による。紅斑、丘疹、水疱、膿疱、痂皮の順に進行する発疹が特徴の熱性疾患で、まれに脳炎などを合併するおそれがある。水疱、膿疱中には感染力のあるウイルスがいるので、直接接触感染もする。治癒後ウイルスは肋間神経などの神経節に潜伏し、免疫状態が低下したときに帯状疱疹として再発症する。帯状疱疹から接触感染はするが、飛沫感染はしない。潜伏期は11〜20日。ワクチンは有効であるが、任意接種。
2]すべての発疹が痂皮になるまで出席停止。