・弱者:味方がいないこと(少数派)、人間だけでなく情報、設備、制度なども
2]英語の「障害者」の表記
disabled persons →persons with disabilities
まず同じ人間であり、ちょっと違う特性として「障害」がくっつく
cf.1990「障害をもつアメリカ人法(Americans with Disabilities Act)
一部の障害者「障害をもってよかった、プラスであった」
「障害を克服するのではなく、自分の親しい個性として」
3]「バリアフリー社会」と障害(総理府『障害者白書平成7年度版』)
障害者を取り巻く4つの「障壁(バリア)」→資料
1. 物理的障壁:段差、路上の放置自転車、バスの乗降口、ホームまでの階段など
連続性の確保:点から線、線から面への整備をすすめる
2. 制度的障壁:「欠格条項」(ある資格が認められない)などの制度による制約
1999.8.9 総理府「障害者に係る欠格条項の見直しについて」63制度を2003.3月までに
3. 文化情報面の障壁:視覚障害や聴覚障害などの情報障害、知的障害者や高齢者も駅の表示、タッチパネル式の券売機、ちょっとした手助けでも解決
4. 意識上の障壁:差別、偏見など、障害者に冷たい社会
「無知」からくる否定、「心のバリア」をなくすための障害者観の変化
高齢者・障害者への配慮、思いやり、気軽な声かけ・支援、福祉教育の重要性
バリアフリー:障害者や高齢者が生活していく上で、「障壁(バリア)」となるものを取り除く。もともとは建築用語で、環境城上の物理的な障壁をなくすこと
「バリアフリー社会」:高齢者も障害者も、子どもも病人も、誰もが暮らしやすい社会
ノーマライゼーション社会と同じ。「4つの障壁」の除去(2)
4]『五体不満足』の著者・乙武洋匡氏の声:「心のバリアフリー」を強調
・「ボクは、手足がないからボクなんだ。そして、誰も『ボク』になることはできない。子供ながら、そんな自負が芽生えていたのかもしれない。その頃、国語の時間に『特徴』と『特長』の違いについて学んだ。『特徴』は、『他の人と比べて、とくに目立つ点』という意味を持つのに対して、『特長』は『そのものを特徴づける長所』という意味を持っていた。つまり『特徴』は単なる違いだけを表すが、『特長』は他とは違う、『優れた部分』を表すのだ。その日以来、ボクは自己紹介などで、『特徴・手足がないこと』と書いていたのを、『特長』と書くようになった」
・「『慣れ』と同時に、障害者に対する心のバリアを取り除くために必要なのは、他人を認める心だと思う。…(障害者を)他人と違うという理由で否定をしていたら、きりがない。そこで、障害者のようなマイノリティに対しても『多様性』という観点から、障害をその人の『特徴』として受け入れているのだ」
・「たったひとりしかいない人間であれば、その人にしかできないことがあって当然なのだ。…ボクらは、もっと自分自身を大切にしなければならない。誇りを持たなければならない。…自分の存在を認められるようになれば、自然に、目の前にいる相手の『相手らしさ』も認めることができるようになるはずだ。自分もたったひとりの自分であるように、この人も、たったひとりしかいない、大切な存在なんだ」
『障害は不便である。しかし、不幸ではない』(ヘレン・ケラーの言葉)