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また、試験の前の対象機器の設置、計測機器の設定と校正やその他の準備に多くの時間を費やすことが多い。むしろ計測所要時間よりも準備のための時間を取られる方が多い。試験内容によってはシールド室内の機器の入れ替えなどが伴う。満足できる試験結果が得られたら良いが、対策を講じる必要が生じると、様々な対策後に再び計測することになるので所要時間の予定がたてられないことになる。

また、対策はコストを伴うものであるから、なるべく低コストで所要の妨害対策を講じるためには、全対策を講じてから計測することはできない。個別対策を一つずつ実施することは非常に時間とコストを浪費する結果となる。的確な対策を選んで講じることができるようにノウハウの蓄積がこれからの課題であろう。

さて、今回の計測においても所要時間の目安としての数値を示すことが要望されたが、上述の理由でなかなか示せないのが実状であり、定性的に述べる範囲にとどめる。

尚、試験にあたっては、計測用の電線に妨害が入らないように予備調査を行を行うことが重要である。特にアナログ入出力の電線には入りやすい。インピーダンスを適合させたダミー抵抗で終端し、測定前に影響を受けていないことの確認を行うことが極めて重要である。

 

12.4 ノイズ対策の処理全体の流れ図について

 

昨年度の報告書で示したノイズ対策の処理全体の流れ図は、今年度の調査結果を踏まえながら、充実した流れ図を次年度に重点的に作成する計画である。

 

 

 

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