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◆安全

 

23. 有効な安全確保のカギは以下の通り。

i. 何よりも個人レベルでの意識向上。

ii. 事件が起きる危険をなくす適切な行動。

iii. 事件に対する各人の適切な対応。

 

個人の安全

24. 安全を確保するために、以下に留意する。

 

□ 自分を取り巻く状況に気を配り、警戒する。

□ 周辺住民の行動を観察する。おそらく地元住民のほうが、一般的な安全上の問題をよく知っている。

□ 単独で出歩かない。

□ 多額の金銭を持ち歩かない。

□ 日没後は、なるべく出歩かない。危険な事件はほとんどの場合、日没後に起きる。

□ 基地を出る場合は、行き先と帰る時間を誰かに知らせる。

□ 移動中は車のドアをロックし、窓を閉める。

□ すぐ出られる場所に駐車する。

□ 軍関係者や軍事施設の周辺で写真を撮らない。

□ 現金、身分証明書類、救急バッグをまとめて、いつでも持ち出せるようにしておく。

□ 常に礼儀正しく。地元当局者、警察、軍に対する自分のふるまいが、他の職員にマイナスの影響を与える可能性に留意する。

 

住居の安全

25. 以下の措置を取れば、住居の安全は高められる。

 

□ 頑丈なドアを付ける。外に面するドアは、絶対にガラス戸にしない。

□ のぞき穴やドアチェーン、安全バーを取り付ける。

□ 在宅時も出入口は常に鍵をかけておく。

□ 少なくとも1階には鉄格子を取り付ける。

□ すべての窓に鍵をつける。

□ 夜はカーテンを閉める。

□ 外灯を設置する。

□ 非常用の電源、ロウソク、懐中電灯を用意する。

□ 番犬その他の動物(ヤギ、ガチョウ、クジャクなど)を飼う。

□ 電話か無線を設置する。

 

状況に応じて、またUNSECOORDの承認がある場合は、UNHCRが上記の改善策の一部費用を負担できる。

 

基地の安全

26. 以下の措置によって、基地の安全を高める。

 

□ 警備員を雇う。

□ 庇護国当局が警備員を提供する場合もある。UNHCRが雇う警備員は勤務中の武器携行を許されない。警備員には訓練と状況説明を行ない、制服など警備員とわかる衣服を着用させる。

□ 照明をつける。

□ 照明は強力なものを使って敷地を囲むフェンスの外側を照らし、侵入者が発見できる光のバリアを作る。

□ フェンスを設け、出入りを管理する。有刺鉄線付きの二重の柵は効果的なバリアになる。出入り口は複数設ける。注意を要する場所(居住地区、通信室、発電機、燃料倉庫など)は、バリア用に周囲に砂袋を積む必要な場合がある。敷地内への出入りを管理する手続きを確立する。フェンスで囲まれた敷地内は必要設備を完備させ、各種機器(スペアタイヤ、ジャッキ、消火器、救急箱、発電機、ポンプなど)は定期的に保守点検する。

 

 

 

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