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57. 資産を別の場所に移動させる場合は、関連データをディスクに保存し、受け取り側事務所に送り、資産管理システムに取リ込めるようにする。

 

58. 事業の最初からすべての資産をバーコード化し、資産管理システムに記録することが重要で、これを怠ると資産の紛失につながったり、本来必要な業務よりずっと手間がかかってしまう。

 

59. 独自の資産管理データベースを使っている事務所は、定期的にデータを当該国の代表事務所に送り、整理してもらう。

統合されたデータベースは、3カ月ごとに本部に送付する。

 

事務用品

60. 緊急事態事務所キット(巻末の「緊急事態対応資源カタログ」参照)を使えば、新規開設事務所に文具や小型の事務機器を支給できる。用意されているキットは重さ約120キロで、段ボール箱2つに分けられている。キットは、国際職員5人と国内職員10人の事務所用である3

事務用品(office supplies)や文房具・書式類は地元や近隣地域で調達できるが、値段があまりに高い場合は、国連のカタログにある事務用品や用紙類を文具請求票(GEN-236/1)で直接本部に注文できる。緊急事態キットは、緊急事態であっても何度も供給するものではない。

 

61. 国連のカタログ4にも載っておらず、地元でも調達できない物品は、必要な詳細事項と仕様を示し本部に発注できる。

 

◆事務所の敷地・建物(office premises)

 

(チェックリストの敷地・建物の項)

 

62. 事務所取得の際の優先順位は以下の通り。

i. 政府からの無償貸与

ii. ほかの国連機関との建物の共有

iii. 有償の政府提供事務所

iv. 一般的賃貸

 

63. 当座の手配が必要な場合もあるが、UNHCRのプレゼンス(駐在)を、いち早く便利な場所に確立することは事業活動を成功させるために重要なのは明らかである。

 

64. 事務所スペースは、ひとりあたり約14平方メートル以内にする。事業規模に応じ、受付、面接室、会議室、作業場所(書類整理・コピー機など)を確保するには、ひとりあたり面積を30パーセント程度広くする必要がある。

 

65. 事務所を選ぶ際のチェック事項。

 

□ 立地(省庁、実施協力機関、銀行、郵便局、空港などからの距離)

□ 治安(難民やUNHCR職員が利用しやすい一方で、侵入を防止し、事務所・ファイルなどの安全を確保する)

□ 駐車場

□ 公共施設(電気・水道・暖房・空調・電話・トイレ・簡易調理設備・貯蔵室など)

□ 建物の形と向き。建物や地面に無線や衛星通信用のアンテナを取り付けられることや、鉄塔など近隣施設の干渉を受けないことを確認する。

 

3 詳細は『緊急事態対応資源カタログ』(付録1)にも掲載されている。

4 Office Supplies, Forms and Materials, UN, Geneva,1990.

 

 

 

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