□ 各支援所間を巡回支援する態勢を整える。
□ ルート上のUNHCR仮事務所に、ファクス、PACTOR(Packetised Telex Over Radio)などの文書通信手段を設置する。
□ UNHCRの全車両に、通信設備を備える。
□ 全関係組織が通信できる共通の無線チャンネルを設ける。
□ ルート全体の通信を調整するため、経験のある無線オペレーターないし技師をひとり置く。
□ 夕方に報告のためのミーティングを開き、翌日の任務を割り当てる。
□ 全車両に通し番号を付ける。
□ スタッフ・ミーティング、掲示板、日報を通じて毎日の移動計画を連絡する。
□ ルート沿いに難民が分かる言語で書かれた標識を立てたり、地元のラジオ放送やメガホンで呼びかけて、支援所の場所など各種情報を難民に知らせる。
□ 国境の通過センターや帰還予定地区など出身国側で受け入れ準備をする。地元政府・住民に通知したり、国境での受け入れや待遇を話し合う。
□ 出身国におけるプレゼンスを確立または強化し、帰還民が定着する便宜を図り、待遇をモニタリングする。
保護と物的援助
□ 支援所に、蛇口が付いた仮の貯水タンク(ゴムタンクなどを使う)を設置する。
□ 地元の水源で水を汲んだり、タンク車を使って貯水タンクを満たす。適切な浄水処理をすること。
□ 支援所ないし集水所に、あらかじめ十分な量の浄水処理剤を用意しておく。
□ 水の管理にあたる移動チームを作る。
□ 必要なら夜間にタンク車で水を輸送し、貯水タンクを満たす手配をする。
□ タンク車に給水口を付け、移動中も配水できるようにする。
□ 難民に持ち運びの簡単な小型ポリ容器(2〜5リットル)を支給する。
□ 支援所では排泄場所(または溝、その他のトイレ)を設け、その使用を奨励・管理する人を置く。
□ 帰還が続いている間、排泄場所(またはトイレ)を清掃し、帰還終了後には元の状態に戻すチームを決めておく。
□ 排泄場所の清掃用に石灰を用意する。
□ 帰還ルート上の病院や保健センターの職員や物資を増強する。支援所に保健医療設備を設け、各支援所間を巡回する保健チームを作る。保健センターと移動保健チームには、必ず十分な量の経口補水塩を備えておく。
□ 伝染病の拡大を防ぐために、なるべく難民が一地域に集中しないようにする。
□ 高カロリー・ビスケットなどの簡易食品(調理がほとんど、あるいは全く必要ない食品が望ましい)を用意し、支援所で配る。
□ すべての支援所に、保護者のいない未成年者を担当する職員を置く。
□ 保護者のいない未成年者を見つけて引き取る移動チームを作る。
□ 保護者のいない未成年者の担当職員が、すぐに分かるようにする。
□ 人々が移動する上で「弱者」と考えられる人を明確に定義し、すべての関係組織が同じ基準に基づいて弱者層を発見し、ケアできるようにする。
□ 弱者とその家族を移送するため、特別の輸送手段を手配する。
各種手続き
58. 入国手続き――出身国で個人・家族ごとに帰還許可を得る必要がないよう、移動前に最善を尽くす。個別に許可を得ることになると、実際的な問題と遅れが生じるだけでなく、包括的恩赦の精神にも反する。各人の旅行書類が必要な場合も、登録用紙で十分なはずである。