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iv. 調整――他の機関、特に、現地で優れた輸送・ロジスティクス能力をしばしば持つWFPと、計画の立案・実施について調整する。WFPは通常、あらかじめ合意した現地配送地点(EDP = Extended Delivery Point)までの食糧物資配達をする(第15章を参照)。

様々な組織が展開するロジスティクス関連事業の重複を避け、事業を調整・統一する。

全関係機関を調整する機関(「国連共同ロジスティクス班」)を設置して、輸送や保管などサプライ・チェーンの一部を実施させる場合もある。MCDU (Military and Civil Defense Unit〈→24章第25節〉)の資料UN Joint Logistics Cell: Standard Operating Proceduresに設置の手引きが示されている。以下の事項を守り効果的な調整を図る。1)チーム・メンバーや外部機関の職員に計画実施までにかかる最低限の時間を知らせ、2)期限を守り、3)あらかじめ決められた時間と場所に予定物資を配達し、4)決められた荷積み・輸送スケジュールを守る。

 

v. 総合計画――サービス、物資、職員、時間を計画・管理する時は、事業全体に目を向けること。

vi. 余力――ロジスティクス計画は、遅延を引き起こす要因(車両故障など)を考慮して、余力をもたせなければならない。

vii. 費用効果――1)倉庫の適切なメンテナンス(maintenance〈維持管理〉)、2)効率的な在庫管理、3)十分に協議した契約(輸送、倉庫、通関、メンテナンスなど)を確保する。UNHCRの規則に従い、品質の良い物資を安価で提供する供給業者から調達する。初期の調達はスピードを何よりも重視するかもしれないが、以後は質・価格面で優れた供給業者から調達できるよう計画する。

 

図1

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