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GIS業務は地図という画像を扱い、また莫大な情報の中から検索したり統計処理の結果を画像表示させる使い方が通常であるため、ハードウェアの画像表示能力や処理速度が向上すれば、それだけユーザーフレンドリーで強力なツールに生まれ変わる事ができる。しかしながら、自治体におけるハードウェアのリース期間は5年であるため、せめて本番稼動に近いタイミングでの最新型ハードウェアの発注などの方策をとるべきであろう。また、部署に複数台のハードウェアを導入する場合は、発注時期をずらすことによって、2年半毎に半分のハードウェアが置き換わる、等の方策もまた有用である。

 

・導入スケジュールと予算計画

GISの導入にあたって、いつ頃、どのような作業項目に対して、どのくらい費用が発生するか、については、その定量的効果・定性的効果と共に、十分に検討しておく必要がある。単一の業務における限られたGISの導入計画であれば、それにかかる費用と効果は比較的算出し易いが、複数の業務におけるある程度大規模なシステムを導入しようとする場合は、大きな初期投資額が効果として現れるまでの期間が長くなりがちである。また、予算が限定される場合における導入スケジュールの策定も困難を伴う。

GISのシステムは、これからその機能に対するニーズも変化し、また情報技術の進展によりGISを支える技術的シーズも発展的に変化していくと思われるので、開発費用に対して、ある程度GIS導入の効果が現れ易いスケジュールで計画を立案していく方が適している。

 

 

 

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