・WG1:枠組みおよび参照モデル
・WG2:地理空間データモデルおよび演算子
・WG3:地理空間データ管理
・WG4:地理空間サービス
・WG5:プロファイルおよび実用標準
TC211は25カ国のアクティブメンバー(Pメンバー)と、15カ国のオブザービングメンバー(Oメンバー)からなる。日本は日本工業標準調査会がアクティブメンバーとして参加している。
今後の予定としては、1998年末には各ワーキンググループ毎に標準仕様が出そろう見込みである。ISO/TC211総会は現在のところ第7回総会(北京)まで開催され、日本は平成11年9月に開催が予定されている第9回総会の事務局となっている。
(2) OGC
OGC(Open GIS Consortium)は地理情報処理の相互運用性を目指した非営利組織である。OGCの活動の目的は、異なる環境の間で、統一されたコミュニケーション手段を通じて空間情報を共有するための仕様策定を行うことである。1994年に米国で設立されて以来ソフトウェアベンダーやコンピュータメーカー、システムインテグレータ、電話会社、学術機関、政府機関など世界中にその組織の規模を広げている。
一般に、異なる環境で整備された地理データを流通させるための手法として、「交換仕様」(中間データ形式の標準)を決定することが考えられる。交換相手が増えても、データ流通に必要な手順を増やさずにするため、それぞれの地理データをデータ交換のために共通な中間データ形式に変換するというものである。しかしながら実際には、元のデータに加え、交換仕様に変換した後のデータが存在することになり、データ数が増えることになる。そこで、各GISソフトウェアの中にデータアクセスのための標準インターフェースを組み込み、互いのデータ形式に依存せずにデータを入手できる手法が考案されている。これが「相互運用仕様」と呼ばれるものであり、分散オブジェクト技術を用いている。