日本財団 図書館


(2) GISの主要な機能

GISの主な機能は以下の通りである。

 

1] 地図の拡大・縮小・移動

画面上で地図を自由に拡大・縮小させたり、任意の範囲を移動することができる。地図を拡大・縮小表示することができるため、デジタル地図では縮尺という概念が、地物の大きさを意味するのではなく、地物の位置精度(大縮尺地図の方が座標値の精度が高くなる)を意味するものとなっている。

 

2] 検索・集計

画面に表示された地図上の位置情報を検索キーとして関連する属性データを検索し、検索された情報を表示させたり、設定された任意の条件を満たす対象のデータのみを取り出し表示することができる。また、任意の条件によって抽出したデータを集計・統計処理し、地図上に表示、または一覧表示することもできる。

 

3] 空間解析・ネットワーク解析

空間解析機能とは、異なる複数の地図データを重ねあわせ、既存の地理情報を素材に新しい付加価値を持った地理情報を作り出したり、地理情報の中に存在する空間的な構造を解析する機能である。

ネットワーク解析機能とは、空間解析機能を拡張させたもので、たとえば特定区間の最短ルートや駅から半径500メートル以内での出張所候補地を割り出したりできる機能である。また、新しい施設を建築したときの既存施設への利用住民数の変動など、条件入力によるシミュレーションも行うことが出来る。

 

(3) GIS導入による主なメリット

 

1] 地図の作成・更新の省力化・効率化

地図や図面を画面上で作成することが出来るため、これにかかる時間と外部業者に委託する経費を削減できる。また、地図の記載内容を更新するとき、原本となるデータを画面上で修正するだけで済むので作業の効率化を図ることができる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION