3] レイヤ構造
紙地図は、一枚の地図の中に実世界の事象を表現したものであるが、紙地図の上に記入できる情報が限られているため、全ての事象を盛り込むことはできない。そのため、細い川などは存在していても、他の情報を記入するスペースの確保のために記入されず、必要な事象だけを抽象化して描かれている。
デジタル地図では、まず実世界を道路、建築物、河川、樹木など要素ごとに分割し、それぞれの要素をそれぞれの透明な板の上に表現する。つまり道路だけ描かれた透明な板や、河川だけ描かれた透明な板などができる。これをすべて重ねあわせれば、実世界の事象が仮想空間上に再構成できることになる。実際には必要な要素だけが盛り込まれた透明な板を重ねて、地図を表示させる。