○暗号技術の不正利用対策については、必要に応じた法的環境整備の検討を行う。
○民間事業者等における個人情報の管理の一層の適正化を図るため、個人情報の取扱いに係るガイドラインの内容の充実を図るとともに個人情報の保護レベルの国際的調和の在り方等について検討する。
○ハイテク犯罪に的確に対処するため、法執行機関等の体制の整備について早急に検討を進めるとともに、産業界との対話を促進する。
○個人情報の電子掲示板への書き込み等、ネットワーク上のプライバシー侵害等に関しては、侵害者を特定するため、発信者の匿名性を制限する法制度の整備について、早急に検討を進める。
(8) ソフトウェアの供給
我が国の社会システムにおいて、情報通信の更なる高度化を図っていく上では、ハードウェアの性能の向上と同時に、より優れたソフトウェアの潤沢な供給を確保することが必要不可欠である。また、社会の隅々にまで、情報通信が浸透していくことにより、現在以上に多様なソフトウェアを円滑に供給していくことも不可欠である。
よって、我が国においても、高度かつ多様なソフトウェアを供給する層の厚いソフトウェア産業を育成していくことが必要である。
以上のような認識に立って、以下のような施策を講じていくことが必要である。
○資金調達力の乏しいソフト系ベンチャー企業が円滑な資金調達を実現するための環境整備を図る。
○優れたソフトウェアが供給されるよう、適正な価格設定が可能となるような評価手法や所要の流通システムの構築等、ソフトウェア市場環境の整備を図る。
○多様なアプリケーション開発の基礎となる基盤的ソフトウェアに関する技術開発に積極的に取り組む。
(9) コンテンツの充実
インターネットの爆発的な普及や放送のデジタル化によるチャンネル数の増大等、高度情報通信社会におけるメディアの多様化、大容量化の進展により、ネットワーク上を流通する情報資源(コンテンツ)を質的・量的に充実させる必要性が高まっている。
コンテンツの質的・量的な充実を図るためには、制作者の権利及び既存の著作権が適切に保護され、その利用が円滑に行われる体制を整備し、既存のコンテンツの再利用、多面的な利用を促進する必要がある。