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3] 研究分野の情報化(学術の情報化を含む)

 

我が国の将来にわたる持続的経済発展を可能とする観点から、人類の知的資産形成のための基礎となる科学技術の振興のための基盤をさらに整備することが重要である。また、大学などの研究者に学術情報の迅速かつ的確な提供及び国内外への普及を図るため、学術情報基盤の整備を推進することが重要である。このため、研究分野における情報化を促進することにより、世界最高レベルの研究開発環境を整備・維持し、研究水準のより一層の向上を図る。また、先駆的な研究活動は、社会全般の情報化を促進し、高度情報通信社会を実現するための先導的役割を果たすことが期待される。

このため、以下のような施策を総合的・計画的に推進する。

 

○研究機関、省庁、国の枠を超えた研究機関間を結ぶ研究情報ネットワーク及び大学等を接続する学術情報ネットワークの高度化、高速化を図るとともに、アジア太平洋地域のネットワーク資源を相互に有効活用するなど国際協力によるネットワークの構築、充実を図る。併せて、研究機関におけるコンピュータ等の研究情報基盤の整備・充実、大学の学内LANの高度化を引き続き推進する。また、テストベットとして超高速の研究開発用ネットワークの構築を図る。

 

○研究情報基盤の整備に併せて、ネットワークや高性能コンピュータの利用技術の高度化及び利用研究等を推進するなど、ハードウェアとソフトウェアのバランスの取れた発展を図る。

 

○ネットワークを流通するデータベース等の情報資源(コンテンツ)を質的・量的に充実するとともに、情報資源の積極的な発信を図りつつ、情報資源の所在を的確に案内して統合検索を可能とするほか、大学及び試験研究機関の図書館に電子図書館的機能を整備するなど情報資源の円滑な流通を促進する。

 

○科学技術会議の場を積極的に活用することにより、各省庁、各機関相互間の協調の下に連携協力を深める。

 

○研究分野の情報化に関する研究開発を抜本的に強化するとともに、情報通信ネットワークを活用した研究開発成果の普及を促進する。

 

4] 保健・医療・福祉分野の情報化

 

少子・高齢化の進展に対応し、国民の誰もが情報通信の便益を享受できる社会を実現するため、国民生活に密接に関連する保健・医療・福祉分野について積極的に情報通信関連技術を活用し、保健・医療・福祉分野のサービスの向上を図る。このため、以下のような施策を総合的・計画的に推進する。

 

○健康や安全に関する情報、各種サービスの利用に関する情報など保健医療福祉情報のネットワーク化を図り、地域における総合的できめ細かなサービスの提供体制を確保する。

 

 

 

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