日本財団 図書館


3] 違法・有害コンテンツ対策

 

違法・有害コンテンツの問題は、情報通信ネットワークの急速な普及により大量の情報が広範囲に流通し、居ながらにして様々な情報を即時に受発信できるようになった結果、一層大きな問題となってきている。これを放置することによって、ネットワークに対する社会的信頼性が失われ、電子商取引等の発展が阻害されるとともに、青少年に対する悪影響が生じることが懸念される。

現行法でいうわいせつ物の頒布や名誉毀損に当たる違法なコンテンツの発信は、情報通信ネットワーク上でも当然違法であり、規制されなければならない。

違法ではないが青少年に悪影響を与える等の有害なコンテンツについては、新たに整備された法律による性的なコンテンツをインターネット等を用いて客に見せる営業の規制等のほかは、利用者(保護者等)の側がフィルタリング・システム等の技術的手段を使用することや民間の自主規制を基本とした対応を促進することとする。

政府としては、違法コンテンツの取締の実効性を高め、上記の法律の適正な運用等に努めるとともに、フィルタリング・システム等技術の向上やネットワーク・プロバイダーの自主的なガイドライン作成の促進、さらには発信者・利用者双方の啓発等を図っていかなければならない。

 

4] 消費者保護

 

従来の商取引同様、電子商取引等においても消費者は知識や情報の偏在等により弱い立場に置かれることが多い。電子商取引等における消費者トラブルは近年増加しており、取引に関する十分かつ適切な情報の提供や、トラブルの未然防止措置・救済措置等透明で効果的な消費者保護策を整備することにより、消費者が従来の商取引と同水準の保護を得られるようにすべきである。また、消費者自身が適正な判断を行えるよう、消費者に対する教育及び啓発を行っていくべきである。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION