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船舶安全法の解説

 事業名 海事関係者に対する海事知識の啓発
 団体名 日本海事代理士会 注目度注目度5


第9章 申請手続き

 

1 検査の申請主義

船舶検査の目的は前述したとおり、船舶所有者が船舶を航行の用に供しようとする場合において、当該船舶が航行しようとする区域、とう載しようとする人員、及び使用形態について定められた基準に適合しているか否か確認することにあるが、この検査は、予備検査及び準備検査を除き検査を受けることを義務付けられているいわゆる強制検査である。しかしながら、通常、船舶は広範な水域において移動をくり返していることを考慮すれば、一方的にこれを執行することには無理があり、また不合理である。このような観点から検査については申請主義すなわち、船舶所有者が検査を受けるに当っては、あらかじめ申請書を提出することにより、希望する日時、受験地及び航行上の条件(航行区域、最大とう載人員、用途等)等について検査を執行する機関に通知しておき、検査執行官庁は、この申請書の提出を待って検査の執行を行うのである。

 

2 申請書の提出先

検査等の申請書の提出先は、当該検査等の種類ごとに、検査を執行する管海官庁(第12章「検査執行官庁」を参照)に提出する。

 

3 申請者の区分

検査等の申請書を提出すべき申請者の区分は、当該検査等の種類ごとに検査を受けることを義務付けられている者(検査を受けることができる者)(第7章「船舶の検査」を参照)

なお、検査の申請者は前述した者でなければならないが、申請手続きにおいても必ずその者でなければならないこととなると、船舶所有者の居住地又は所在地と遠く離れた場所において受検をする場合において船舶所有者が非常な不便を被ることとなり、このような不便を解消するためには、検査申請者があらかじめ申請手続きを行う者を選任しておくことが便利であり、また実際的でもある。このような場合に備えて申請に係る代理人を定め当該委任を受けた代理人によって申請手続きを行うことができる。この場合において、業として委任を受け、報酬を得てこれを行うことは、海事代理法(昭和26年法律第32号)に基づく海事代理士でなければならないこととなっているので注意を要する。

 

 

 

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