● ライン化と作業改善
第一の手順、ライン化は「同じ作業を同じ場所で繰り返し行う」と要約できる。このときの「ライン」はコンベアラインのような固定的な機械設備を設けることを意味しない。人が台車を押して次の工程(場所)に部品を移動する方法でもかまわない。同じ作業を同じ場所で繰り返し行う条件が整うと、作業台、治工具の改良など、作業を楽に能率良くする工夫を累積する事が出来る。毎回作業と場所が変わるとそれらの工夫を累積する事は困難である。
生産性向上において、工夫(智恵)の累積が大事であり、そのために同じ作業を同じ場所で繰り返し行う条件を整える必要がある。習熟性工学として経験的に立証されている通り、繰り返し生産では、下図に示すように累積生産数の対数値に比例して生産性は向上する。