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● 情報ネットワークの産業界での利用状況

情報ネットワークの産業界での利用状況としては以下が上げられる。

・ 大容量のデータの受送信

CAD情報などのように容量の大きなデータの送受信に用いるケースは従来よりなされているが、最近では情報のマルチメディア化に伴い、CAD情報も数値化された情報だけでなく、画像など図面の情報を受送信している。

・ データの共有化・資源化

社内データベースなど情報を社員全員で共有化し資源化(Resource)する動きが情報のマルチメディア化に伴い従来に増して活発化する傾向にある。

・ バーチャル会議

通信を利用して遠隔地とパソコンの画面を通して会議するシステムを利用して、日本や世界各地の事業所間での会議を行っている。出張旅費の節減につながることを初めとして、社員の共通意思の形成に役立っている。

・ 稟議システム

従来では稟議書を順次上司にまわし判断を仰いでいたものを、電子メールを活用することにより、迅速な意思決定ができるようになっている。

・ 資材・部品の公開調達

日本の製造業において、従来では完成品メーカーと資材・部品メーカーとの系列が慣例であったが、最近では完成品メーカの部品調達にインターネットが使われるようになっている。今後は国内の商取引の関係や価格体系に影響を与えるとも言われている。また、問題さえクリアされれば、決済もインターネットで行われる可能性もある。

・ 採用・就職情報

企業が会社紹介や採用情報をインターネット上に提供し、学生を初め応募を望む人々はインターネットでE-mailを通して相手企業と接触するケースが平成7年頃から外資系企業に見られ始め、日本企業も最近では当たり前になってきている。

平成7年頃から情報ネットワークのうちインターネットは急速に活発化し、世界中から多くの人々の参加がなされているため、ニュービジネスの原動力ともなっている。現在でも種々の取り組みがなされている。

● 情報ネットワークの造船業での必要情報

情報ネットワークを造船業で利用する場合に、どのような情報を必要とするかを造船所へのアンケートや委員の方々の意見を参考にして以下のようにまとめてみた。

・ 需要・市場創出に繋がるもの

物流問題や新物流システムの構築など船を基とした需要・市場創出に繋がるものの参考になるための船主情報、荷主情報、特許情報、あるいはファッション・トレンド情報も必要である。

 

 

 

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