(3) 次世代データベース
1) オブジェクト指向データベース
今まで紹介したデータベースでは処理の対象とするデータが数値や文字であるのに対して、オブジェクト指向データベースはオブジェクトが対象である。
オブジェクトとはデータやそれに関する操作や手続きをひとまとめにしたものである。オブジェクト指向データベースは数値や文字だけでなく、静止画像や音声、動画、図形などが処理対象となる。今まで紹介した関係型、階層型、ネットワーク型のようなデータ構造が扱えて、しかも1つのデータベースに混在することができる。従来のデータベースでは扱えなかった複雑な構造のデータが扱えるようになり、各ソフトウェア会社から製品が出されている。
2) マルチメディアデータベース
数値や文字だけしか扱うことのできなかった従来型データベースでは、画像、音声、動画などの複雑で巨大なデータベースを扱えず、やむなくアプリケーションレベルで対応しなければならなかった。しかし、それに伴う開発効率の悪化、複数のアプリケーション間でのデータのやり取りの統一性を図ることは困難であった。
そこで、数値や文字だけでなく、静止画像や音声、動画、図形など混在するデータを格納、操作できるようにしたデータベース、すなわち、マルチメディアデータベースが開発された。共通のインターフェースを持ち、データの生成、検索、更新などを行なうことができる。
具体的にマルチメディアデータを格納する技法として以下があげられる。
・ 画像、音声、動画などのデータを専用に格納する巨大な配列を用意する。
・ テキスト、画像など大きさが一様でないデータを格納するため、可変長の配列を用意する。
3) 分散データベース
分散データベースとは複数のサーバーにデータを入れておき、それらのサーバーをネットワークで接続させ、あたかも1つのデータベースとしてアクセスできるようにしたものである。