(2) 特に広島県東部地区で取り組むべき方策
11] 舶用機器の標準化の共同推進
[趣旨・目的]
舶用機器の標準化は、複雑他品種にわたる船舶の建造においては、コスト競争力の強化を図る上でその必要性は非常に高いが、中国地区の舶用工業事業者における進捗状況を見ると、「進んでいる」という舶用工業事業者は5割近くを占める一方、「進んでいない」という事業所もほぼ4割を占めている。
舶用機器の標準化を進めていく上での阻害要因として最も多く挙げられているのが「船種によって仕様が異なるため困難である」というものである。また、軸系部品、ポンプなどの分野ではある程度の標準化が達成されているなど、機器によって進捗状況にばらつきも見られる。 そこで、中国地区内でも特に、造船・舶用工業の集積度が高く、さまざまな業種・分野からの参加が可能な広島県東部地区において、船種・船型、機器の種類などに考慮しながら、舶用機器の標準化に向けて一体的な取り組みを行う。
[概要]
○ 業界団体を中心に、広島県東部地区の中小造船所、舶用工業事業者、船主が参画した共同推進組織を設立する。
○ 船種・船型、機器の種類などに応じて検討分科会を設け、実質的な検討、業界横断的な調整を行い、標準的な仕様書を作成する。
○ (社)日本舶用工業会をはじめとした関係団体において設定された既存の枠組みをできるだけ活用し、地区内の事業所での採用を促進する。