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9] 中古船の改造・海外売船システムの構築

[趣旨・目的]

余剰船腹の解消・代替建造の促進を図るための方策の一環として、中古船の海外移転を促進することは非常に有効であると考えられる。その際には、海外との仕様や市場ニーズ、修繕能力などの違いを考慮し、東南アジアなどの海外のユーザーが使いやすい船に改造して輸出することが重要であるが、中国地区には改造工事を手がける多様な業種が集積しており、地理的な位置にも恵まれているなど、中古船の改造・海外売船を行うには最適の条件を備えている。

そこで、中国地区において、造船所、舶用工業事業者等が加わって新たな事業会社を設立する。ここで、中古船の買い入れ、改造、海外売船までを一体的に行うことによって、中国地区全体での供給体制を整備し、中古船改造工事量の確保、海外への売船ルートの確保を図る。

[概要]

○ 事業主体として、造船所、舶用工業事業者等が加わって、新たな事業会社を設立する。

○ 解撤の承認を行う内航総連合会の協力のもと、解撤を行おうとしている船主の情報を入手し、これらの船主に対して、中古船として改造・海外売船することを提案する。

○ 事業会社に参画している造船所、舶用工業事業者において中古船の改造工事を行い、ジェトロ等の公的機関やブローカーの協力を得ながら、海外への売船を進める。

○ ブローカー等を通じて入手した海外の顧客情報をもとに、事業会社に参画する造船所、舶用工業事業者が中心となって、海外との仕様や市場ニーズ、修繕能力などの違いを考慮した改造技術の開発を進める。

 

[方策のイメージ]

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