○ 労働システムの適正化 (造船・舶用/中国地区全体)
高齢者や女性などの雇用に伴うフレキシブルな労働体制への移行、アウトソーシングの増加などの動きに対応し、社内外の労働システムを適切に組み立てていくため、コンピュータを利用しての工程管理を進め、人材の効率的な活用を図る。
○ 得意船型の量産化 (造船/中国地区全体)
造船部門の競争力強化の一つの方向として、優位性をある程度確保した得意船型の専業化・量産化を推進し、設計工数の削減、部品調達コストの削減によるコストダウン、建造工程のさらなる習熟化を図る。顧客に対する信用力・ブランド力が向上し、優位性の確立につながることが期待される。
○ 標準化船への取り組み (造船/瀬戸内海3地区)
作業の自動化を効果的に推進し、建造コストを引き下げるため、各事業所をベースに標準化船の建造に積極的に取り組む。その際、(社)日本舶用工業会の方で取りまとめられた舶用製品の標準仕様書などをもとに、各造船所が連携して標準化船の企画・設計に取り組むことも検討する。
○ 建造工法の共同開発 (造船/中国地区全体)
特に内航船建造に依存している小型造船所におけるコスト競争力の強化に対応するため、コストダウンを目的とした建造工法について、各造船所が集まり、それぞれの専門分野・得意分野をベースに共同開発を行う。一つのステップとして、499型の内航貨物船や標準化船をターゲットに検討を行うことも考えられる。
◎ 舶用機器の標準化の共同推進 (造船・舶用/広島県東部地区)
業界団体を中心に、当地区の中小造船所、舶用工業事業者、船主が参画した共同推進組織を設立する。そこで、船種・船型、機器の種類などに応じて検討分科会を設け、実質的な検討、業界横断的な調整を行い、標準的な仕様書を作成する。
[方向3]] 舶用部門における企画・開発力の強化
○ ユニット化・モジュール化した製品の開発 (舶用/中国地区全体)
大手の事業所を中心に、複合加工が必要な物件でも任せられる受注先に一括してユニット発注する傾向が強まっており、適切な企業間連携や取りまとめ企業の確保を図りつつ、ユニット化・モジュール化した製品の開発を推進する。その際、企業間連携をより円滑に進めるとともに、税制の優遇、融資、補助金助成などの措置を有効に活用するため、協同組合化することも検討する。