(注)1. 総数には年齢不詳を含む。
(注)2. 2005年以降は推計人口。
(資料)総務庁「国勢調査報告」厚生省人口問題研究所「都道府県別将来推計人口」平成9年5月推計
4] ものづくりに対する意識の変化
ものづくりに対する若者の意識や態度の変化が指摘されている。理工系志願者の割合は長期的な低落傾向にあり、今後18歳人口の減少が見込まれる中で、志願者数の絶対数そのものが縮小していくおそれもある。また、理工系の学生でありながら実験を嫌ったり、製造業に就職しながら現場を忌避する理工系新卒者が増えているとの声も聞かれる。
こうした理工系離れ、製造業離れについて、経済のサービス化、社会の情報化が進む中で、その根源にあるものづくりの大切さを忘れがちになりかねないという社会風潮を指摘する声もある。
5] 環境対策の取り組みの活発化
わが国では、多くの公害問題が発生した1960年代の高度経済成長期以降、個々の企業の環境管理の強化によってこれらの問題を克服し、国際的にも高い評価を得ているが、近年は地球環境問題の高まりを背景に、国際標準化機構(ISO)において、1996年9月に環境管理の国際規格であるISO14000シリーズが制定され、わが国でも特にISO14001(環境マネジメントシステム)の認証取得に対する関心が高まっている。
こうした中、わが国のISO14001認証取得件数は右肩上がりで増加しており、1998年2月までに累計で730件に達している。国際的に見ても、欧州各国を抑えて第1位の認証取得国となっているが、産業別には、欧州向け輸出対策で取得に積極的な電気機械が55.7%を占めており、運輸、電気機械、化学工業、エネルギーなど多様な産業で広がりを見せている欧州とはやや異なっている。