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(6) 舶用工業の基盤強化の状況

今回のアンケート調査に基づき、中国地区の舶用工業における「コストダウン」「舶用製品の標準化」「人材の確保・育成・活用」の取り組み状況・今後の意向等について分析を行った。

(コストダウンについて)

1] コストダウンに関する取り組み状況、今後の意向

資材価格の引き下げの要求、生産工程の合理化、間接部門の経費削減、在庫の削減・回転率の向上については7割以上の事業所が取り組んでおり、今後の取り組みに前向きに考えている事業所を含めると、これらは恒常的なコストダウン項目として捉えられる。一方、各方面で推進が図られている舶用機器の標準化や、人員整理・人件費の削減、費用支払方法の見直しについては、現在行っている事業所は3〜4割にとどまっており、標準化については「分からない」という事業所が相対的に多いのが目立つ。

 

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2] コストダウンを進めていく上での阻害要因

中小造船業アンケートと同様、他の要因に比べて「人件費の削減が難しい」が多くの回答を集めている。そのほか、中小造船と比べて「取引関係のしがらみに縛られやすい」が多く挙げられており、「造船所の意見が強すぎる」という意見も26.3%を占めている。

 

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