第七章 フォワーダー規制
1. フォワーダー業の現状
中国における国際貨物フォワーダー業は貨運代理店業と呼ばれ、経済貿易合作部の認可が必要である。
80年代後半から90年代にかけては、中国の海運フォワーダー業務の黎明期といえ、国際貨物の増大に伴ない市場も急成長した。この時期は運賃差額でコンテナ1本当たり2000米ドル以上の利益を生むことも珍しくなく、正規・不正規の両方の新規参入が相次いだ。
現在、正規の国際貨物フォワーダー業(貨運代理店)は1400〜1500社程度とみられているが、不正規なものは6000社程度といわれている。これらの不正規業者をいかに淘汰し、業界の健全な発展を期するかが大きな課題となっており、不正規な業者は特に香港やマカオの業者に多いとされている。経済貿易合作部では不正業者の摘発を中心にフォワーダーの整理を行う運動を活発化させており、業者のチェックが厳しくなっている。
その取り締まりは大きく以下の3つに分類でき、認可を受けていない事業者の摘発の他に、ライセンスを取得していても、ビジネス実態がないものは摘発の対象となっている。