ということができ、貨物専用車両が増加し、かつ、大型化と小型化の両極化が進展しつつあることがうかがえる。
小型車の充実はドアデリバリーのニーズが高まっていることから1トン車両等が非常に増えていることを物語っている。
一般的には中国での貨物自動車は国産車が主体であり、その性能も外国車に劣り(形式は日本の10トン車並みであるのに、積載重量は5トン程度である)、それらの車両に積載制限を無視して「積めるだけ積む」ことが多かった。
また、整備不良車の問題がすべて解決された状況にないのも確かであり、道路混雑の多くの部分が車両の故障による「立ち往生」により引き起こされている。故障車両は貨物自動車だけでなく、乗用自動車にも多くみられている。
(4) 燃料確保手段の改善
貨物車量が運行されるためには、ガソリン等燃料が走行中に問題なく供給される必要がある。
日本の場合、ガソリンスタンドが至るところにあり、燃料供給は容易であるが、以前の中国においてはガソリンスタンドの数も少なく、燃料供給に困難が伴った。この理由として、従来、自動車輸送は自家輸送することが多かったため、燃料補給基地もそれぞれの企業が自社用に所有することが多かったことがあげられる。
燃料確保の問題は、特に自動車の長距離輸送のリスクを大きくしていたが、近年では「業」としてのガソリンスタンドの設立も多く、燃料供給が容易になりつつあり、長距離輸送のリスクが減少している。