日本財団 図書館


A.最初の方は、私は、そういうことを考えているので非常にいいご質問なのですけれど、実は、例えばハワイのマントル・プルームのダイナミクスは幾つかのグループが本当に、しのぎを削ってやっております。一つは、最初にモデルを発表したのが、イギリスのダン・マッケンジーのグループで、それからアメリカでJ.C.モルガンという人がやっております。それからオーストラリアでデービスという人も、これに非常に興味を持っておりました。そういう人たちと実は、先週東京の或るところでGeo-Dynamicsのシンポジウムをやっておりまして。その人たちと話をしまして、私のモデルはある人にとっては非常に魅力的であり、又ある人にとっては、そんなものは受け入れられないと、そういう段階があります。今、ここでお話をいたしましたけれども専門家の間でも議論がドンドンある。

そういう問題だということが一つ。

それから、もう一つは非常にいい点を指摘して頂いたのですけれど、マントル・プルームとプレートの相互作用は、地球上で色んなところで起きています。例えばアイスランドというのはハワイと同じ位の規模のマントル・プルームが起きてるんですが、あれはリッジの上に丁度乗っかってしまっている、あるいはあれがリッジを造ったのだと思います。アイスランドの様に海嶺上にあるマントルプルームは、例えば私が見たいような、その中に、どういう物質が含まれているかを1個1個微分的に見て行くにはチョット適さないです。なぜかと言うと全てのものは、浅いところまで来れば、結局は部分融解してしまいます。深いところでしかも太平洋プレートが深い所でプルームをブロックしているから、ハワイでは火山毎に個性が見れる。その個性のバリエーションを非常に詳しく調べることによって、中に入っているものを微分的に見ることができる可能性がある、というのが私が今やっていることなのです。ですから、火山毎にあるいはマントルプルーム毎に起こる事は多少の違いがあって、ハワイはそういう意味では、中を微分的にみる、非常にいい場所だという風に私は考えています。

 

2番目の質問ですが

私は実は不勉強でまだ、この地域の海図を去年初めて作るのに参加させて頂いたのですが、まだ、その他の地球物理データについては全然検討しておりません。

これから、検討させて頂きます。

 

(座長)

どうもありがとうございました。

それでは先生ご苦労でございました。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION