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(3)他に代替手段が無いと認められるか。

 

A. 認められる

 

本計画においては、まず水深2,500m、最終的には水深4,000mを目指したライザー技術開発を行うことになっている。このような深海掘削技術は他に類を見ないものである。本計画では地球環境変動の解明、地震発生帯における地殻変動観測、マントルの性質の解明、地殻内生物圏の探索、地殻内に形成されるガスハイドレートの性質の解明の5つの科学目標が掲げられている。これらの科学目標を目指す上で少なくとも2〜3の重要な問題点が立ち塞がっているが、 ここで提案されているライザー掘削船はそれら問題点を解決するための決定的な手段となる。また、科学目標の中には研究テーマに着手する最初の段階からライザー掘削船が必要になるものもある。

もちろん新しいライザー掘削船は、もう1隻のライザーレス掘削船を含む国際運用体制の一部を担うものであることを認識する必要がある。このライザーレス掘削船はODPのジョイデスレゾリューション号と同等もしくは幾分か性能をアップさせた船になるであろう。本計画の重要性はライザー掘削船が必須であるような科学課題において最も強調されるべきであろう。

CONCORDはOD21の最重要課題として沈み込み帯に存在する地震発生帯について総合的研究を行うよう提言している。この提言は次に述べる4つの理由から非常に適切な提言であると考える。 1つ目は巨大地震がどのようにして発生するかを解明することは科学および我々の社会にとっても重要な意義があるということである。2つ目は、地震研究の対象となり得る掘削孔は、ライザー掘削船でなければ掘削し得ないほどの深度が必要であることである。3つ目は、科学界において地震研究の対象として最も有望視されている地震発生帯のいくつかが日本の近くにあるということである。最後の一つは、研究成果の還元が大きく、広範に社会の関心を引く研究テーマに焦点を当てることによって、本計画が早期に実のある研究成果を挙げる可能性が高くなるということである。

 

2.社会的および経済的意義があると認められるか。

 

A.認められる。

 

本計画は地球環境、地震、地殻内生命、地層内の炭化水素の各分野において社会的および経済的ニーズに応えることになるであろう。もちろん、研究は一定のテンポで進展していくものではないし、科学上の発見は予想できないものであることはよく認識しておく必要がある。地震発生帯を観測することにより地震の前兆現象を見つけ、結果として地震予知ができるようになると確信をもって言うことはできない。また、地殻内から新しい微生

 

 

 

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